Metal Butterflyプロデューサーのアオキシゲユキです。
10月も後半に入り朝晩はだいぶ冷え込むようになってきました。ついこの前まで夏だったような気もしてますが、季節の移り変わりとは早いものですね。そろそろ本格的に冬の装いを準備する時期になってきました。
蝶ネクタイブランドを展開している手前、私自身もどんなコーディネートにMetal Butterflyを合わせようかと考えることがよくあります。しかも「サプール」という世界一ファッション感度が高い人達に憧れてしまった手前、できるだけ「色」を上手に取り入れたおしゃれに挑戦していかなければ、と自分で勝手に高いハードルを設けてのたうち回っていますが、今年の冬はいつもに増してしっかりコーディネートしてMetal Butterflyの出番を増やしていこうと思ってます。
そこで今日は、日々色々な音楽を聴くのが趣味でも仕事でもある私アオキが、様々なミュージックビデオの中から蝶ネクタイの着こなしがグッとくる作品をいくつかご紹介致します。もしかしたら蝶ネクタイのおしゃれな着こなしのヒントが隠れているかも知れませんね。
Justin Timberlake feat. Jay-Z "Suit & Tie"
言わずと知れたJustin TimberlakeとJay-Zがコラボした名曲「Suit & Tie」は、
全編モノクロの映像でクール&クラシカル。タキシードをバシッと決めて踊り歌う姿が様になり過ぎててセクシー度全開です。日本ではタキシードを着る機会自体が少ないのであまり馴染みがないかもしれませんが、このビデオを観ると仕立てのいいタキシードをばっちりおしゃれに決めてパーティーに参加してみたくなります。
Jay-Zとのコラボも話題となり各国のチャートでもヒットを記録、2014年の第56回グラミー賞ではベストミュージックビデオを受賞しました。ビデオの監督は「パニック・ルーム」や「ソーシャル・ネットワーク」、「ドラゴン・タトゥの女」等で有名なあのDavid Fincherです。
Pharrell Williams "Happy"
この曲を聴いたことがない人を探すほうが難しいのでは?と思うほどヒットした「Happy」、なんと世界19か国でチャート1位を記録しました。この曲を作る直前、PharrellはDaft Punkからフィーチャーされた「Get Lucky」を録り終え、すぐさま翌年にリリース予定の自分のアルバム制作にとりかかり始めた時期でした。しかもこの曲、実はもともと別なシンガー(Cee Lo Green)に提供する予定だったとか。結果的には自分で歌って正解でしたね。世界初の「24時間ミュージックビデオ」、そしてYoutubeに大量に投稿されたトリビュートビデオがこの曲をワールドヒットに導いたと言っても過言ではないでしょう。
ファッションデザイナーとしても活躍するPharrell。このぐらいカジュアルかつスタイリッシュに蝶ネクタイを日常使いしてみたいと思いますし、ハットも含めた全体のボリュームバランスのとり方が非常に上手い。
当時のPharrellが色々な場面で愛用していた帽子はVivienne Westwoodのマウンテンハットですが、このハットの愛用者を更に掘り下げていくとVivienneの元パートナーでありSex Pistolsの仕掛け人でもあったMalcolm McLarenまで辿り着きます。ちなみにVivienne Westwoodの蝶ネクタイもカッコイイですよ。
Maroon 5 "Sugar"
「Sugar」のミュージックビデオは、ロスで行われているウェディングパーティーにMaroon 5がサプライズ登場する、という内容で当時は大きな話題になりました。このビデオのようにもしMaroon 5が突然結婚式に出てきたら、私も間違いなくテンション上がってしまいますね。
グラミー賞など様々なアワードでも常連のMAROON5、バンドのヴォーカル・アダムの蝶ネクタイ姿もスマートにキマっていて、彼のスタイルを真似したくなった人も多いのではないでしょうか?アダムが付けているバタフライタイ(蝶の翅のような大ぶりのタイ)のサイズ感と全体のバランスが実に絶妙。実はAdamのお父さんはアメリカのファッションチェーン「M.Fredric」の創設者。彼のファッションセンスはそんなお父さんからの影響なんだろうと思います。
ちなみにフォーマルな場ではブラックタイがドレスコードであることが多いので、私たちも出来るだけ早くブラックのMetal Butterflyをリリースしたいと思っていて、その時はこんなボリューム感のあるモデルもいいかなと思ってます。
OutKast "The Way You Move"
ここまで観てきて思いましたけど、4組のアーティスト全員が結構大きめなバタフライタイ付けてますね。
ちなみに、もしかするとOutKastをご存じない方がいるかも知れないので簡単にご説明すると、OutKastはAndre 3000とBig Boiの二人からなるアトランタ出身のヒップホップユニットで、「Speakerboxxx/The Love Below」という作品でグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞しています。2MCヒップホップユニットなんですが、ソウルやファンクそしてエレクトロといった幅広い音楽性を織り交ぜた独自のスタイルが持ち味です。
ちなみに私がヒップホップを聴き始めるきっかけとなったのは、2000年にリリースされたOutKastの「Ms. Jackson」とJurassic 5の「Quality Control」のミュージックビデオでした。
OutKastの2人はファッション感度も非常に高くて、特にAndre 3000のファッションセンスは相当ヤバかったですが、この「The Way You Move」のミュージックビデオではBig Boiと共にSleepy Brown(3人目のOutKastとも言われるシンガーでありプロデューサーチームOrganized Noiseのメンバー)も蝶ネクタイ姿で出演。Big Boiよりも厳つくて海坊主みたいなルックスなのにsweetな歌声のSleepyもかっこいいですね。
Janelle Monáe feat. Big Boi "Tightrope"
私の頭に浮かんだ「蝶ネクタイが出てくるミュージックビデオ」は最初の4つ。ここからは友人が教えてくれた作品をご紹介します。
まずは先程ご紹介したOutKastのBig Boi繫がりでJanelle Monáe「Tightrope」です。
Janelle Monáeは元々Big Boiにその才能を認められ、OutKastの2006年のアルバム「Idlewild」で2曲フィーチャーされます。そして2007年のEPに続いて2010年にはデビューアルバム「The Archandorid」をリリース、「Tightrope」はそのアルバムからの1stシングルとなりました。
「メトロポリス」のコンセプトに基づいた彼女のアルバムの世界観(未来都市を舞台にJanelleのアンドロイドが作り出した楽曲という設定)もさることながら、彼女はファッションセンスも芸術的。初期の衣装はタキシードに蝶ネクタイ姿(彼女は自分のスタイルを印象付けるためにそうしていたらしい)が多かったのですが、途中からは様々なファッションスタイルに変化し、表彰式などに登場する際のドレスも超個性的になっていってます。特にハットのセレクトがいつもクール。最高だったのは四角い白い板の真ん中に丸い穴が開いていて、それを頭に載せて穴から出てる頭部にゴールドの飾りのようなものを付けているというアレンジの仕方。これには度肝を抜かれました。これはどこかで僕も真似してみようと思います。
Janelleの動画を教えてくれたサイモン、この他にもたくさんの動画をシェアしてくれて本当にありがとう!
Ed Sheeran feat. Camila Cabello & Cardi B "South of the Border"
Ed Sheeranの「South of the Border」はとにかくゲスト陣が豪華。そしてビデオもスパイ映画仕立ての内容でとにかく手が込んでます。ちなみに「South of the Border」というタイトルの映画は1939年に公開された西部劇映画と、2009年にOliver Stoneが制作したドキュメンタリー映画がありました。
蝶ネクタイを付けてるのはEd SheeranとエージェントX役のPaul Karmiryanですが、やはり「007」を筆頭にスパイ映画と蝶ネクタイは切っても切れない関係性ですね。Paul Karmiryanは過去にも「Thinking Out Loud」でEd Sheeranのダンスコーチを担当していますが、それだけでなく他にも様々な映像作品で振付の指導を行い、プロのダンサーそして俳優としても活躍する才能豊かなイケメンです。「Thinking Out Loud」は撮影の舞台裏を追った動画(こちらをクリック)もあるのでぜひそちらもチェックしてみて下さい。
そして蝶ネクタイより何よりCamila Cabelloがとにかく可愛すぎる。ソロなってからのCamilaはFifth Harmony在籍時よりもパフォーマンスや佇まいに個性が表れていて独特の雰囲気が出てますね。
この動画を教えてくれたエリックに感謝!いつもナイスなサポートありがとう!
Chris Brown "Fine China"
Chris Brownのビデオを教えてくれたのは、茨城県の牛久と埼玉の川越にお店を構える芋菓子専門店「芋千」の大晃君。大晃君ありがとう!
このビデオを観た時、一瞬「あれ!」と思いました。Chrisが付けてるゴールドの蝶ネクタイがMetal Butterflyそっくりに見えたんです。よく見ると布製ではなかったのでよく調べてみたら、「Cor Sine Labe
Doli」というブランドのセラミック製蝶ネクタイでした。世の中にこんな蝶ネクタイがあったんですね。逆に勇気が出てきたというか、私たちの蝶ネクタイも「全然イケる!」という自信が湧いてきました。アーティストの皆さん、良かったらぜひミュージックビデオでMetal Butterflyを付けてください!
さて、Chrisと言えばMichael Jackson。この「Fine China」は曲自体もビデオの作りもMJに対するオマージュがたくさん散りばめられていますね。例えば「The Way You Make Me Feel」や「Smooth Criminal」「Beat It」などのエッセンスを感じます。それよりも真っ赤なランボルギーニで女の子を迎えに行ってる時点で、もし僕が彼女の父親だったら「お前クールで最高だな!」ってウェルカムしちゃうんですけどね。
YMO "過激な淑女"
こちらは友人の羽野さんから教えて貰った映像で、厳密に言うとテレビ出演の映像でミュージックビデオではないんですが、内容が非常に面白かったので取り上げさせて頂きました。羽野さん、ありがとうございます!
この映像、もう蝶ネクタイよりも音楽よりも振り付けに持ってかれますね。
YMO(Yellow Magic
Orchestra)は細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏の3人で1978年に結成。当時はまだ珍しかったシンセサイザーとコンピュターを駆使した音楽で世界的にも高く評価されたバンド、というのは説明しなくても皆さんご存知のとおりかと思いますが、ここではファッショニスタとしても有名な高橋幸宏さんにフォーカス。高橋さんは音楽家でありながらファッションデザイナーとしても活躍されており、YMOのステージ衣装デザインは高橋さんの手によるもの。彼のハットに眼鏡に蝶ネクタイというスタイルを雑誌やテレビで見かけては「オシャレだなぁ」と憧れたものでした。特にスーツを着用されてる時のトラッドな着こなしにはこだわりというか「美学」を感じますね。音楽面では小山田圭吾・砂原良徳・TOWA
TEIなど、私たち世代の憧れだったアーティストと結成したMETA FIVEで現在も活躍されています。
8時だョ!全員集合 "ヒゲダンス"
最後はコレ。こちらもミュージックビデオではないんですが、日本を代表するコメディアンで今年亡くなられた志村けんさんと、もはや「相方」と言ってもいい加藤茶さんの「ヒゲダンス」。お二人が蝶ネクタイのキャッチーさを日本中に広めてくれた功績に対して、ここで個人的に敬意を表したいと思います。
ソウルミュージック好きの方はよく知っている話だと思いますが、BGMに使われているのはアメリカのR&BシンガーTeddy Pendergrassの"Do
Me"という曲のベースラインの一部を元にしたアレンジ版。ソウル好きだった志村さんの選曲です。またレコードジャケットのイラストはタモリ倶楽部でお馴染みのあの安斎肇さん。ジャケットの裏の歌詞が書いてあるところには蝶ネクタイとヒゲのイラストもあって、切り抜くと装着できるようにわざわざ説明まで書いてありました。安斎さんらしいユニークさですね。
ヒゲダンスを提案してくれた石井さんにも感謝です!コレ選ぶのもアリだなって新鮮な感覚でした。
というわけで、今回は蝶ネクタイが登場するミュージックビデオを9本ご紹介しました。フォーマルなタキシードからカジュアル、そして女性が付ける蝶ネクタイもあって最後はヒゲダンス。ウェディングパーティーのようなドレスアップを楽しむ場面はもちろん、ちょっとお出かけという時も蝶ネクタイをアクセントにすると気持ちが高まるような気がします。そんな時は今日ご紹介した素敵な音楽も一緒に連れて行って頂けたら嬉しいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。アオキシゲユキでした。